カウンセリング

ショックなことがあって、誰かに話すとき、アドバイスがほしいわけじゃない。まずは自分の気持ちを吐き出させてほしい、邪魔せずに聞いていてほしいのじゃ ないかな。喋ることで、その人の気持ちも整理されていく。どうすればいいのかを、本人が気づくからこそ、立ち直っていける。

では、「こうしたら?」「こうすべき」というアドバイスをする人は、どんな気持ちなのでしょう。「悩みを解決してあげたい」と思う裏には、「私が教えてあげる」「あなたを導いてあげる」という部分もあるんじゃないでしょうかね。
でも、それってなんか変ですね。どんなに仲良しでも家族でも、みんな一人ひとり別の人間。どうなるといいのか、どうしたいのか、着地点は本人しか知りえないことでしょう。

ただ混乱していて、一点しか見えてなかったりすると、本人も解決の糸口を見つけられないわけで、だからこそ聞き手が必要。思いを引き出して、共感して、上手に聞いてあげられれば、それだけで6割の悩みは解決すると言います。

もちろん、聴くことは話すことより難しく、上手に聴くのは簡単じゃないんだけれど、それでもね、「耳を傾けて聴く」「安易にアドバイスしない」と思っていることで、ずいぶん違います。

カウンセリングの神様、カール・ロジャースは言いました。
「まず変えようとするな、わかろうとせよ」
これは、心理を学び始めたとき、最初に教わったこと。やはり基本だと思うのです。