有用性の外で

この前の日曜、藤村シシンさんのお話、きいてきました。

古代ギリシャの哲学はカラーセラピーでも出てきます。四元素論―火・水・空気・土―とか。世界のすべてはこの4つに分けられるという。

分子、原子が常識の今だと「なに言ってんの?」てものですが、当時は斬新。

それまでは「嵐は神の怒り」「日照りが続けば雨ごい」だったわけで、神話を脱して、自然現象を観察しはじめたのが古代ギリシャ、科学の始まりですね。

今回のお話は、そういう素朴なプロト科学ではなくて、今にも通じる数学/科学のお話でした。

アルキメデス先生

これから聞く方もあるだろうからくわしい内容は控えますけど、

紀元前3世紀のアルキメデスの言葉が、思いがけない仕方で現代に表れてくるという、歴史ミステリー的お話の展開にしびれました~

古代ギリシャの科学者さんたちが数学/科学に求めたのは「美しさ」。実用なんか考えてないんですよね。有用性の外で知を極めていく、すてきです。

今だと研究は「役に立つかどうか」がシビアに問われるようですが、すぐに使えるものだけでいいのかどうか。

進んだ研究こそ、その時点では理解できる人がいないですもの。後の人に託され、後世で花開くこともあるでしょう。

1800年の時を超えて後継者が現れたアルキメデス先生のお話を聞いて、そんなことを思ったのでした。

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