モーツァルトとクジラ

発達障害という言葉も、少しは広まりつつある感じでしょうか。
ひと昔前なら、「変わった子」と言われただろう、
難しさを抱えた子供たちは、
本人のせいでも、親の育て方のせいでもなくて、
脳の障がいなんだということ。

知りあいに、発達障害の子供たちと、親御さんのサポートをしてる人がいて、
話を聞くたび、もっと世の中に理解が広まってほしいと思う。

この本は、アスペルガー症候群の男女の物語。
子どもの頃の回想部分は、胸がぎゅんとなった。
大人になっても、社会と折り合いがうまくいかず、
悩みながらも生き抜いていく二人。

といって、まったく別世界の話って感じじゃなくて、
自分のことのように読めたんだよね。

人と同じようにできない、溶け込めない、
ときに平穏を壊してしまう場違いなことを言ってしまったり、
そんな自分が嫌いで・・・。
私には、身に覚えがある部分も多かった。

映画にもなってます。
公式サイト

本の中で、印象的だったこと。
「自閉症者は人類の新種の代表例」という説もあるとか。
みんなが同じなら、そこに変化は起きない。
新しい扉を開けるのは、エキセントリック(に見える)人たちかも。