孤独

私の好きな林先生が「オモシロイ」とブログに書かれていたので、哲学者・中島義道さんのエッセイを読んでみました。お勧めされていたのは、

だったのですが、著者名で検索していたら、なかなか心惹かれるタイトルが多くて、手始めにこれを読んでみました。

明るく元気で、前向きに、人に囲まれて快活に生きてる人は、この本を手に取ることはないでしょう。逆に、こういう陰気なタイトルに惹きつけられるのは、著 者と同類(または近い)の暗さを持ってるってことでしょう。そういう、ごく一部の人にとっては、胸にズキッとくる痛みと一緒に、共感と勇気を感じられる本 じゃないかな。

最近は、ポジティブ・シンキングが徹底してて、ネガティブなことをちょっとでも考えると害になる、ネガティブ発言をする人には近寄らない、みたいな雰囲気 があったり、仲間を大切に、家族を大切にっていう傾向も強まってる気もするんですが、素直にそう思えている人にとっては、異次元の内容でしょうねぇ、きっ と。

でも、ひねくれ者は、世間で当たり前とされていることは、はたして本当に正しいのか?と、否定してみるのです。だから、みんなとは違うものが見えてくる。そして、変人は意外にもポジティブで、読後感はむしろ、すがすがしかったです。

世の大多数の人にとっては、どうでもいいことを、考えに考えて、考え抜くのが哲学。私にはおもしろいです。