生誕100年ジャクソン・ポロック展

20111223

こういう絵は 賛否両論あると思われますが、
さほど期待もせずに見に行ってみたら、
私には インパクト大で。

見てるだけで涙が出そうな作品がありました。

若くして重度のアルコール依存症になったポロック、
長い間 ユング派の精神分析を受け続け、

画家としての絶頂を迎えては、描けない自分と格闘し、苦悩し、
ついには飲酒運転で事故死。享年44歳。

そういう危うさに どこか同調するところがあるのかもしれません。

私は、絵に意味を見出そうとするのは、基本的に好みじゃないですが、
カラーセラピストとしては、気になる面がありました。

ポロックの生涯をみると、
ネイティブ・アメリカンに親しんで、シャーマンの影響を受けていたり、
高校時代には、神智学のクリシュナムルティの教えを学んだとか。

そこにユング派の精神分析まで加わってくるならば、
「言葉にならない世界~無意識」を 形に表したら、こうなるのかな、と。

凡人には取り出せない、意識の奥のもの、
人に伝えられそうもないカオスを、彼は描けたのかなぁと思うのです。

タイトルがない作品が多いのですが、ふさわしい言葉なんかないのかもしれないね。

伝説の傑作とされる絵は、その高額さばかりが宣伝されているけれど、
実物を見たら、圧倒されるばかりでした。

2Dなのに3Dのよう。奥行きというか、飛び出るようなというか、
うまく表現できないけれど、一枚じゃなくて、一つの空間のよう。

下の写真は、アトリエの再現です。
いまだ生々しいほどの 創造の跡。

201112232