同じものを見ても、人によって見え方が違う

これを聞いてきました。

先月いってきました展覧会、名古屋市美術館で開催中の印象派からその先へ〜吉野石膏コレクションの解説です。

講演で印象に残ったのは、「同じものを見ても、人によって見え方が違う」ということ。

まず肉体的に、「目」の色が違うと色の見え方が変わりますね。サングラスをとおして見たら色が変わるように、目のレンズの色が違えば色の見え方が違ってきますね。

目の色は、赤道に近いほど色素が濃く、緯度が高いほど薄くなる傾向にあります。西洋の画家さんたちが見た光=色は、東洋人の目には同じようには見えなかったはず。

絵に表現された光=色も、きっと違って見えてるんでしょうね。同じものを見ていても受け取っているものは違う、それでも「美しい」と感じるのは同じ。不思議なものです。

そして、見え方が違うのには心理的なものもありますよね。同じ風景を見ても、目に入ってくるものが人によって違います。

目から入ってくるもの(印象)が違うということは、外に出されるもの(表現)も変わってくるわけで、同じモデルさんなのに、画家さんによって別人のように描かれていたりもします。

「本質はひとつ」ではなくて、見る側によって違うものが出てくるのがおもしろいですね。

色についてもそうですね。同じ色に対しても感じるものは個々に違って、同じボトルを選んだからといって、みんなに同じ意味になるのではないということ。

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