陰陽師

一時、ブームがありましたっけ。
今さら読んでみたのは、陰陽五行に興味があったからデス。

五行の色。木火土金水は、それぞれ青・赤・黄・白・黒。
水が黒?というと違和感あるけど、水=冬でもあるから、黒もあり、か。
中国では黄は高貴な色、だから中心なのかな。
なんて思いながら読んでました。

陰陽道は、「神vs悪魔」「善vs悪」みたいな西洋的二元論とは違って、
陰陽、どちらか一方だけがあるのじゃなく、陰と陽で一対。

陽が極まれば陰が萌して、陰が極まれば陽に転ずる。
正反対の性質が絡み合って、絶え間なく動いている。
明暗、天地、表裏、など、相反するものが交流するから変化が起きるのだ、と。

そ~んな陰陽五行の世界観もさることながら、古の言葉のまろやかさが心地いい。
音も字も柔らかで、声に出して読みたい日本語も。

主人公の安倍清明は、涼しげな風貌で描かれてます。
その見た目もさることながら、どんな妖かし、どんな鬼が現れようとも、
どんなトラブルに巻き込まれようとも、常にクールで飄々としてるとこが素敵。

普通人は、ニュートラルでいることは難しい。
テンションが上がったり下がったり、怒ったり笑ったり。
感情があるから人間なんだけれども、振り回されては困りもの。

えーっと、これ、全13巻。前半はおもしろかったです。
10巻あたりからは、比喩が暴走、???マークが点滅。